楽屋用のれんの大きさとは

楽屋のれんは楽屋と部隊を隔てる結界のような役割を持つとされ、
日本国内で定期的に行われる舞台に出演される役者さんの楽屋には
オリジナリティ溢れるのれんが掛けられているのを
テレビなどで見たことがあるという方は少なくありません。

楽屋入り口などに設置する楽屋のれんは、
デザイン自体は家紋入りやマークなど
自由度があるのに対して、適したサイズは
決まっている場合が多いです。

役者への贈り物

楽屋に設置するのれんにおすすめするサイズとしては、
よこの長さは約90cmまたは約110cmの寸法が
間口サイズの基本となります。

たての長さでは少し長めの約100~150cmで注文されることが多いです。

内部では着替えやメイクなど重要な準備を
行われていることが多いので、室内が外から
見えないように配慮し長めに注文されることが多いとされます。

使用される素材にはスラブや麻風スラブ、
ポプリンなどが挙げられます。

スラブは布の織りに表情がある和風生地であり、
通常の平織りの生地と比較しても生地自体に特徴があり
厚手で高級感があります。

麻風スラブは風通しがよく涼しげな
麻風で生成りの色味が魅力的です。

ポプリンは割烹着や白衣で使用される素材で、
薄手なのに透けづらく手触りがよい特徴を持っています。

贔屓の役者に贈る楽屋用ののれん

楽屋の入り口に掛けるのれんは、役者さん自身や
劇団が用意した物が掛けられることも多いですが、
役者さんを応援する後援者からその方を象徴する
家紋入りやマークを入れて大切な舞台やイベントに合わせて贈られたものを掛けるという機会も少なくありません。

一般的に楽屋のれんは比較的自由なデザインに
することが可能ですが、誰の楽屋なのかパッと見て
わかるようにするためにも、右上に役者の名前を
大きめに入れて、左下に送り主の名前を
小さく入れるという方法が多いです。

 

ただし送り主が自身の名前を出す必要がないと
判断した場合には、オーダーをする際に
「贔屓より」などと表記することにより
個人名をあえて入れないという方法も用いられます。

楽屋に飾るのれん

役者に贈るのれんを制作する際にまず
考えなければ行けない要素は、サイズやデザイン、
生地に加えて染色方法や棒通しの形など仕立ての種類、
防炎加工の有無などが挙げられます。

はじめて楽屋用ののれんを制作される場合には、
何から決めればいいのかわからないという声も
少なくありません。

そんなときに最も大切なことは1番こだわりたい部分を
優先的に考え、デザインを表現するために必要な
生地と染色方法、のれんのサイズに合わせて
デザイン調整をしていくことが大切です。